"未分類"の記事一覧

続・酒楽斎 2 蔦屋、南畝とも懇意

(承前)  江戸前期の国学者であった今井似関が『本朝神社考』を参考として引用の形で「駿河国風土記」逸文と看做した「三保の松原」の伝承は次のような文言だった。(現在、この文章は古代風土記の逸文とは考えられていません)   風土記を按ずるに、古老伝えて言はく、昔、神女あり。  天より降り来て、羽衣を松の枝に曝しき。  漁人、拾い得て見る…

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続・酒楽斎 1 三保の松原道中

(籠にのっているのが吉野屋夫妻だと見られている。絵師は喜多川歌麿)  田沼政治が、いよいよ終わりを迎えようとしていた天明六年、一人の男が大田南畝(1749〜1823)の居宅を訪れました。双方に面識がある江戸の版元蔦屋重三郎の紹介文によれば、彼は駿河の地で手広く商いをしており、酒屋も開いているらしい。今日はお供の二人に大きな酒樽を大八車…

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お江戸タイムトラベル 4 傘はリサイクル

(承前)都市伝説まがいの、江戸・浮世絵師タイムトラベラー説をみてきましたが、その実態は「勘違い」にあったとしか言いようが在りません。以下は、オマケ話です。 江戸期において傘が高級品だったことは前回も触れました。婦人層やお洒落を楽しむ人たちに好評だった「蛇の目」などは、一つ二万円もしたそうです。だから当時の庶民は大切な傘を使い捨てにする…

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