"言葉"の記事一覧

虫の話 1 三尸説とは

(九州大学が所蔵している『針聞書』にある図) 今、日常会話の中で使われることは極まれだと思うが、かつての時代劇や古い映画、ドラマなどの台詞にはしばしば出て来たものだ。場面は悪党たちの隠れ家、店のお金に手を付けた男が、博打場で知り合った泥棒稼業の頭分と思われる輩に金庫の在り場所を教えている。鍵はいつも番頭が腹巻に包んで持っている事も教え…

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続みぃさん

歌舞伎作家の河竹黙阿弥が市中を歩いていた時、両国橋あたりで女物の華麗な衣装を身に着けた美青年を見かけたのが「きっかけ」だった、そんな風に伝えられているのが歌舞伎の『青砥稿花彩画』という作品。若い年代の方でも『白波五人男』と聞けば分るでしょう。この御芝居は文久二年三月に初演されたのですが、ドリフターズの加藤茶たちも良く真似をしていた「…

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ふくんぎゃ考 15 中也、帰郷望むが

(承前)健康面で大きな不安を抱えていた詩人の中原中也は、家族や友人たちの勧めもあって、住み慣れた都を去り、故郷の山口湯田の実家に転居することを計画していた。二冊目の詩集『在りし日の歌』の清書原稿を小林秀雄に託し、いざ帰郷という時、昭和十二年十月、病魔に倒れた。第二詩集の末尾にある作品は『蛙声』と題されている。   その声は、空より来り…

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