"出雲弁"の記事一覧

おぼこさん

関西の方であれば、   なんや、おぼこい人やなぁ。 と言えば、大人に成っても「無邪気な」気分の残るひとだなぁ、と半ば感心し、半ば「あきれた」表現になるのだが、これが出雲の地に行き、   まぁ、かわいげな、おぼこさんだねぇ。 と言う風に用いられることになる。昭和の昔?幼い女子のヘアスタイルは、大抵「おかっぱ」スタイルと決まって…

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みたんね

常会に出ていたサダオさんが、何やらうんざりとした面持ちで立ち寄った。今日は夏の恒例である、共同作業の結果報告が在ったはずなのだが…。 昭和三十年代の半ばまで、水稲栽培で一番の重労働であった除草作業は、すべて農家の人たちの手作業に頼っていた。暑い炎天下、麦わら帽子一つを被り、みな黙々と田んぼの中を這いずり回っていた。山陰の田舎町でも…

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がじ(がず)

出雲地方では「耳の聞こえない」こと、あるいは、その人の事を「がじ」と言う。標準語では「つん坊」「みみしい」が良く知られた言葉だと思うが、最近では滅多に見聞きしなくなった語彙の一つだ。出雲が、かつては「閉鎖的」な空間だった名残なのか、この言葉を使う地域は他には無い、少なくとも資料として見た記憶がない。 「がじ」の「じ」が「耳」を指す…

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