"日記"の記事一覧

水色の桜の夢

町中を何気なく歩いている時、妙な木を見つけた。周囲には建物も無く、ただ一本の樹木がスポットライトを浴びて立っている。一見して、それはサクラの木だと分かったのだが、その色が変わっていた。 黄緑がかった水色とでも言えば良いのか、ともかく普通の樹ではない。その証拠に拳大の花弁の中のオシベ・メシベも剣山のようにそそり立ち、人の爪先ほどもあ…

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話し相手

秋の夜長、何するでもなく、時間を持て余しているのなら、AIを相手に雑談するのも一興である。別段何かを知りたいわけでは無いのであれば、適当な「問いかけ」をしてやれば、むこうも適当に答えてくれる。 ただ、何か、真っ当な答えを必要としている場合、相手の返答をそのまま鵜呑みにしてはいけない。 一般公開された直後よりは、随分と「答え」の内…

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消息

同人仲間の数少ない生き残りの一人であるY君は、どうしているのだろう。このブログへの書き込みも、年初以来とだえたままだ。彼も、今年、後期高齢者になっているはずだから、もうお互いに、いつ、どんなことが起きてもおかしくない年齢だ。長い空白に、つい、葉書でも出してみようかと思い、机の上に置きっぱなしの文庫本の表紙裏に挟んだまま、そのまま、ず…

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