潰れた模型店の夢
冷たい小雨が降り続いている。
今日は「新作」が入庫しているはずなので「私」は、楽しみにしていた
あの新型を手に入れようと、まだ店が開く大分前からやってきて
店のシャッターが開くのを待っていたのだが、その気配がない。
同じ場所で菓子類を売っている別の店の従業員が、
近くの道路にある大型看板に宣伝用のビラを貼り付け、
集まった客に何かを説明している様子が目に入る。
そんな時、模型店の戸が開き、空っぽのショーケースが見えた。
店の主人が、止むをを得ない理由で商いを止めたと言う。
何人もの客が口々に店の者に悪態をついているが、
無いものは無い、新作は手に入らない。「私」は一緒にきていた
誰かと小さな側溝を二つ飛び越えて、向こう側の道路まで出ると
急に蕎麦が食べたくなって、食堂に入り注文した。
店内のカウンターに座ると何故か十数ページほどもある
「調査票」のような用紙を渡され、沢山の設問に答えて行く。
何ページ目かの空欄に、
この店は誰の紹介で知ったのか氏名を書け
とある。「私」は同行者に尋ねて知った、その人物の名前を
急いで書き込もうとしたのだが、肝心の空欄が見つからない。
いらいらしている「私」の隣に来た、見覚えのある人が、
袋に入った何かの実と植物を提示し、それが欲しいという。
面倒くさい奴だと思いながらも「私」は承諾した。
蕎麦は、食べ損ねた。
楽しく歴史や文学に親しみましょう

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