おとで
例え親子兄弟姉妹といえども、皆、顔つき身体つきが似ているとは限らない。
筆者の母は五人姉妹の四番目だったが、伯母たちとは余り似ていなかった。
あーやつは、ほんに、よーにちょって、双子かと思っとったわぁ。
いんやだね、たしか、年子のおとでだよ。
あんま、にとーけん、おじじでもたんまに見間違えーられーと。
「おとで」は兄弟姉妹を指すことばである。
物の本によれば、随分と古い言葉に「おとどい」「おととい」という言い方が
あったらしく、それが「おととえ=弟・兄」に変化したのではないかと考えられるそうだ。
また、出雲地方だけに限らず山陽道の岡山、あるいは四国の一部でも
「おとで」「おとどい」が使われていたとも伝えられている。
親子でも似ていない事があり、兄弟なのに瓜二つという人もいる。
ヒトの遺伝子とは不思議な物である。
また「他人の空似」という表現もあるのだが、使う人はもういまい。
楽しく歴史や文学に親しみましょう
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