じゃりン子チエ

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関西、大阪のどこかに存在する「コア」なローカル・エリア。
その架空の下町を舞台にしたコミックが、漫画週刊誌に連載され始めたのは、
昭和五十三年(1978)秋のことだった。
当時の、駅前などに店を構える喫茶店の多くは、客へのサービスとして、
コミック本、週刊誌、夕刊紙などを一纏めにしてフロアの一角に置いていたので、
サラリーマンの一人だった筆者にも、何軒かの行きつけの店があり、
コーヒーあるいは軽食を取りながら時間をつぶす事が日常だったこともあり、
多分、その年のうちに「チエちゃん」の世界と出会っていたと思う。

彼女は11歳の小学五年生、父母は共に1942年生まれの37歳の設定だから、
両親は私より、少し年上の戦争をかすかに知っている世代と言うことになる。
仕事をせず、フーテンの様な暮らしをしている父親に代わって、彼女は
ホルモン屋「チエちゃん」を経営しており、結構な商売上手でもある。

この作品には個性的なキャラクターの持ち主が多数でてくるのだが、
とりわけ「小鉄」という名前のネコが印象に残っている。
テツと同様、滅法ケンカが強く、誰にも真似のできない「必殺技」で
相手をコテンパンにやっつけるのだが、詳細を書くことはちょっと憚られる。
従ってここには書かないので、知りたければ検索してください。

なお「じゃりン子」の「じゃり」は、寄席演劇場などで使われていた
「子供」を意味する隠語から来た言葉のようである。

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