はんなり

現在でも、よく耳にする機会がある言葉だが、実際に面と向かって、話し言葉として聞いたことは無い。精々、ドラマか映画の中で台詞として役者が喋っていたりするのを耳にするだけだが、意味合いが微妙に異なっていたりもする。 一般的に、この言葉は「京都人」を念頭に置いて解釈されることが多いようなのだが、そこでは「なんとなく」外見が「おっとり」し…

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地蔵 4 集落の守り神

(承前)  農耕を主体とした社会は、言うまでも無く「土地=農耕地」を基盤として成り立っています。そして人々は血縁や地縁によって結びつき一つの「集落」を作り上げ維持してきたのです。仏教以前、つまり奈良時代より先の時代には、その土地土地にまつわる神々が住み、人々の日常を支配していました。田の神は人々に豊穣を齎し、塞の神は邪悪な物を防ぎ止め…

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地蔵 3 現世で利益を得る

(承前)  時代はかなり下りますが江戸期、全国的に盛んになった信仰の一つに「庚申(こうしん)」さんがあります。これも地蔵様の場合と同じように庚申講が結成され、庚申の日(60日ごと)に集うのですが、お地蔵様に念仏を唱える代わりに「庚申待ち」と称して夜が明けるまで、眠らずに居なければならないのです。それには理由があります。  道教の言う…

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