デジャヴゥと正夢

夢について、あれこれと考えるようになったのは何時の頃からだろう。デジャヴュという外国語も、既知夢という単語も知らなかったが、十代後半になってから、夢の中の経験が現実世界で再現されるという体験が何度かあり、始めは不思議な事があるものだと、偶然の一致ということで片付けていたのだが、二度三度それが続けて起こると、今度は自分が特別な人間なのでは…

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曾呂利新左衛門

十歳のクリスマスにサンタクロースが二冊の本を届けてくれた。一冊は国内外の物語のダイジェスト版のような物で、二冊目は著名人の列伝・武勇伝だった。一話が数ページ長くても十ページ前後の短文ですべてが読み切りサイズ。その中の一編が曾呂利新左衛門と云う変わった名前の男を取り上げていた。 話は簡単で、天下人となった豊臣秀吉の側近(御伽衆)に取り立…

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十八番 おはこ

「十八番」と書いて「おはこ」と読ませる。もう、日常語としては機能していないだろう。勿論、一部の業界では未だ使われてはいるし、年配の人たちの間でも生き延びているのかも知れない。 良く知られている様に、江戸の後期、歌舞伎役者の七代目市川団十郎が、市川家代々の先達が得意としてきた芸事の中から厳選した「十八」の番組を、「歌舞伎十八番」として天…

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